明け方、自転車での帰り道、
私を呼び止める声がする。

子どもかなと思って、姿を確かめてみたら、
体は小さめだったけど子どもほど小さくはなかった。

私が呼ぶとずっとついてきた。
家に入れてあげようとしたけど来ない。

カバンを家に置いて財布だけ持って出た。
サンドイッチを買って、一緒に食べた。
贅沢食いをしていた。
タマゴとハムだけ食べるんだもん。
パンはペロペロ舐めるだけ。


段々慣れてきたのか、最初会った時よりももっと
体をくっつけてきた。
すりすりすりすり。

何か危険を感じているかのようにしきりに周りを気にしていたけど、
たくさん撫でてあげたら、
安心したのか、座っている私の腿の上で甘えてくる。



かわいかったけど、駄目なのよ。
そんな気紛れは。
常に私を気遣ってくれなきゃ。
さみしいんだもん。

ごはんが欲しいときだけじゃ、私の意味はそれだけ?
ってことになるじゃないの。

すらっとしていたけど、キミはどこかの飼い猫なの?


帰りかける私に名残惜しそうな声で何度も鳴いていたけど、
もうついては来なかった。

私もそんな気がしていた。






あたし、もう意味が分からなくて、
これは、もう違うの?
もう、あなたじゃないの?

もう、分からない。
ひとりになりたい。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索